一人暮らしの親が亡くなった時に遠方の子がやる手続きの流れ

一人暮らしの親が亡くなった時に遠方の子がやる手続きを解説する記事のアイキャッチ

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離れて一人で暮らしていた親が亡くなったと、突然連絡が来た。『仕事もあるし、何度も帰れない。何から手をつければいいの?』と途方にくれている方も多いはずです。

結論から言うと、現地でしかできないことは葬儀と部屋の確認くらいで、届け出や相続の手続きの多くは自分の住む地域からでも進められます。この記事では、遠方の子がやることを、部屋や家族の状況ごとに見ていきます。

目次

遠方の子は、まず何をすればいい?

このケースの結論

遠方で一人暮らしをしていた父が亡くなり、子が1人で対応するケースでは、まず死亡届(7日以内)と葬儀の手配を済ませます。部屋の片付けや遺品の処分は、借金がないかを確かめるまで急がないのが安全です。

最初の期限は、死亡を知った日から7日以内の死亡届です。提出先は、亡くなった場所、亡くなった人の本籍地、届け出る人の所在地のどれかの役所になります。

つまり、子が自分の住む町の役所に出すこともできるんです。医師の死亡診断書(または死体検案書)を添えて出します。

自宅で亡くなって見つかった場合は、警察の確認が終わってから引き取りになることがあります。この場合は、死亡診断書の代わりに死体検案書が出されることがあります。慌てず、警察や葬儀社の案内に沿って進めましょう。

2週間以内に済ませたい届け出

親が年金を受け取っていたなら、受給停止の届け出が厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内です。国民健康保険や後期高齢者医療の資格喪失も14日以内になります。

一人暮らしだった親なら、世帯主変更届は要りません。世帯に残る人がいないためです。

『平日に何度も休めない…』という場合は、年金事務所や役所に、郵送で済む手続きがないか電話で聞いてみてください。

賃貸の部屋か持ち家かで、何が変わる?

一人暮らしの親の住まいが賃貸か持ち家かで、急ぐことが変わります。

ケース急ぐこと理由・注意
賃貸アパートで一人暮らし大家さん・管理会社への連絡借りる契約も相続の対象。解約や片付けは相続人として話す
持ち家で一人暮らし空き家の管理と、相続登記の準備取得を知った日から3年以内に登記。放置すると傷みやすい
借金がありそう3か月以内に放棄するか決める財産を処分すると放棄できなくなることがある
きょうだいがいる誰が窓口になるか決める分け方は相続人全員の合意が要る
賃貸か持ち家か、借金がありそうかで、遠方の子が急ぐことが分かれるケース別の分岐表

例えば、賃貸の部屋のケース。家賃は亡くなった後もかかり続けるので、早めに大家さんと解約の時期を相談しておくと負担が減ります。

持ち家のケースでは、急いで売る必要はありません。ただ、相続登記は2024年4月1日から義務になっていて、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。期限の数え方は土地の名義変更はいつまでかで確認できます。

『誰も住まないなら、いずれ売るしかないかな』と考える方もいますよね。売る時に知っておきたいのが、被相続人の居住用財産(空き家)を売った時の3,000万円特別控除です。

対象は、1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた家などで、2027年12月31日までの売却が条件になります。2024年1月1日以降の売却で相続人が3人以上いる時は、1人2,000万円です。

使えるかどうかは建物の状態や売り方などの要件で決まるので、売る前に税理士や税務署に確認しておきましょう。

部屋の片付けで気をつけることは?

「とりあえず部屋のものを全部処分してしまおうか」
「ちょっと待って、借金があったらどうするの」

ここが大事なところです。親の財産を処分したり使ったりすると、単純承認とみなされて、相続放棄できなくなることがあります。

借金の有無が分からないうちは、価値のありそうな物を売ったり、預金を引き出したりするのは控えてください。郵便物や通帳、カードの明細を集めて、借入先がないかを先に確かめておきましょう。

相続放棄は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に、親の最後の住所地の家庭裁判所に申し出ます。調べるのに時間がかかる時は、期間を延ばす申し立てもできます。

注意したいのは、放棄しても部屋の物を放り出してよいわけではないことです。2023年4月1日からは、現に占有している財産は、ほかの相続人などに引き渡すまで保存する義務があります。

片付けの前に確かめること
  • 通帳・カード・郵便物から、借入先や未払いがないか
  • 家賃や公共料金の引き落とし口座と、契約者の名義
  • 遺言書がないか(自筆の遺言書は家庭裁判所の検認が必要)
  • 生命保険の証券や、年金の書類
  • きょうだいなど、ほかの相続人に片付けの方針を伝えたか

遠方から進められる相続の手続きは?

親の本籍地が遠くても、戸籍集めは自分の住む町でできる場合があります。2024年3月1日から始まった戸籍証明書の広域交付で、本籍地以外の市区町村の窓口でも、父母などの戸籍をまとめて請求できるんです。

ただし、郵送や代理人での請求はできないので、本人が窓口に行きます。

集めた戸籍は、法務局で「法定相続情報一覧図の写し」にしてもらうと便利です。無料で交付され、銀行や相続登記で戸籍の束の代わりに使えます。

実家の相続登記も、現地の法務局まで出向かなくて大丈夫です。郵送やオンラインで申請できるので、どちらが楽かはオンライン申請と郵送の比較を見てみてください。

親の口座は、銀行が死亡を知ると止まります。葬儀代や家賃の精算で急ぎの時は、預貯金の仮払い制度で、1金融機関ごとに「預金額 × 3分の1 × 自分の法定相続分」まで、上限150万円を単独で払い戻せます。

ただし、借金がありそうで放棄を考えているなら、払い戻しを受ける前に専門家に確認しておくと安心です。

親に収入があった年なら、準確定申告が相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。年金だけの暮らしだったかどうかも、書類を集める時に確認しておきましょう。

実家が持ち家で評価額が分からない、親の財産が基礎控除を超えるか見当がつかない、遠方で何度も帰れない。こんなケースは、相続税の申告まで任せられる税理士に頼むと、行き来の手間が減ります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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手続き全体の時期は相続のやることリストで、相続人が自分だけの時の進め方は相続人が1人だけの場合の手続きで確認できます。

よくある質問

遠方に住む子は、親の住所地の役所まで行かないと死亡届を出せませんか?

届け出る人の所在地の役所にも出せるので、子が自分の住む町の役所に出すこともできます。亡くなった場所や親の本籍地の役所でも受け付けてもらえます。

一人暮らしの親の賃貸の部屋は、相続放棄を考えている場合どうすればいいですか?

遺品を処分したり売ったりすると、放棄できなくなることがあります。放棄を考えているなら、片付けの範囲を大家さんと相談しつつ、先に専門家に確認しておきましょう。

相続放棄をしたら、部屋の物はもう関係ありませんか?

放棄しても、現に占有している財産は、ほかの相続人などに引き渡すまで保存する義務があります。勝手に捨ててよいわけではない点に気をつけてください。

まとめ

この記事の要点
  • 死亡届は7日以内で、子が自分の住む町の役所に出すこともできる
  • 年金の停止は10日〜14日以内、健康保険の資格喪失は14日以内。世帯主変更は不要
  • 借金の有無が分かるまでは、遺品の処分や預金の引き出しを急がない
  • 戸籍の広域交付と法定相続情報一覧図で、遠方からでも書類をそろえやすい
  • 実家の相続登記は郵送やオンラインでも申請でき、期限は取得を知った日から3年以内
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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