未成年の相続人の特別代理人を選ぶ手続きと必要な書類

未成年の相続人の特別代理人を選ぶ手続きをケース別に紹介する記事のアイキャッチ

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夫が亡くなり、妻と小学生の子が相続人になった。銀行に行ったら『お子さんの特別代理人が必要です』と言われて、戸惑った方もいるはずです。

結論から言うと、母と未成年の子が一緒に相続人になる時は、遺産分割の前に家庭裁判所で特別代理人を選んでもらいます。この記事では、どんなケースで必要になり、誰が・何を用意するのかを見ていきます。

目次

母と子が一緒に相続人なら、特別代理人は必要?

このケースではこうなる

例えば、夫が亡くなり、妻と10歳の子1人が相続するケースです。妻と子は遺産を分け合う立場なので、妻が子の代理人として話し合うことはできません。子の住所地の家庭裁判所に、特別代理人の選任を申し立てます。

母が多く取れば、子の取り分は減りますよね。この「利益相反」があるので、子の側に立つ人を別に立てる決まりになっているんです。

選ばれた特別代理人は、母と遺産分割協議をして、協議書に署名押印します。役目はその手続きのためだけで、子育て全般を任されるわけではありません。

子が2人の時や、母が相続人でない時はどうなる?

同じ未成年でも、家族の形で必要な人数や要否が変わります。よくあるケースを並べてみました。

ケース特別代理人理由・注意
夫が死亡、妻と未成年の子1人1人必要母と子が遺産を分け合う関係になる
夫が死亡、妻と未成年の子2人子ごとに1人ずつ子どうしも取り分がぶつかる。申立ての印紙も子1人ごと
離婚した元夫が死亡、相続人は未成年の子1人原則不要母は相続人ではないので、親権者として手続きできる
子がすでに18歳以上不要成年なので自分で協議に参加する
遺言で分け方がすべて決まっている通常は不要遺産分割協議をしないため

『兄弟だから同じ人でいいのでは?』と思いますよね。ただ、子どうしも取り分を分け合う立場なので、別々の特別代理人が必要になります。

妻と未成年の子が相続人になる家系図と、特別代理人が子の側に立つ関係図

申立書と必要な書類は?誰を候補にする?

申立てができるのは、親権者か利害関係人です。申立先は子の住所地の家庭裁判所になります(裁判所 特別代理人選任)。

申立てに必要なもの
  • 申立書(裁判所の書式)
  • 未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 親権者の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 特別代理人候補者の住民票または戸籍附票
  • 利益相反に関する資料(遺産分割協議書の案など)
  • 収入印紙800円分(子1人につき)と連絡用の郵便切手

候補者は、今回の相続に利害のない人を選びます。例えば、子から見たおじ・おばなど、相続人ではない親族を立てることが多いです。

ここが大事なところです。申立ての時点で遺産分割協議書の案を出すので、分け方を先に決めておく必要があります。子に不利な内容になっていないかを、家庭裁判所が確認するんです。

「子の分は少しでいいので、自宅は全部私の名義に」という案だと、理由の説明を求められることも。子の取り分をどう確保するかは、申立て前に考えておきましょう。

協議書の案は、どんな形で考えればいい?

例えば、遺産が自宅と預金で、妻と子1人が相続するケースです。法定相続分は妻と子が1/2ずつなので、子の取り分の目安は遺産全体の半分になります。

『家は私が住み続けるし、子の分は預金で』と考える方も多いですよね。こうした分け方は、子が受け取る預金の額が目安とどれくらい違うかを、案の中で説明できるようにしておきましょう。

子が受け取ったお金は、成年になるまで親権者である母が管理します。どの口座で管理するかも、あわせて決めておくと話が早く進みます。

期限から逆算すると、いつ動けばいい?

特別代理人の選任そのものに期限はありません。ただ、相続税の申告は知った日の翌日から10か月以内で、選任を待つ間も期限は進みます。

相続税がかかる場合、未成年の相続人には未成年者控除があります。(18歳 − 相続時の年齢) × 10万円なので、10歳の子なら80万円です。

不動産の名義変更も協議がまとまってからになります。登記の段取りは相続登記は誰がいつやるかで確認してみてください。

自宅や預金があって相続税の申告が要りそう、分け方をどう組めば子に不利にならないか迷う。そんなケースは、協議書の案づくりの段階から税理士に相談しておくと楽です。

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よくある質問

特別代理人は親が自分で選べますか?

申立書に候補者を書けますが、選ぶのは家庭裁判所です。今回の相続に利害のある人は候補になりません。

特別代理人の役目はいつまで続きますか?

選任の審判で決められた行為(遺産分割協議など)のための代理人なので、その手続きが終われば役目も終わります。

相続人に連絡の取れない人もいる場合はどうしますか?

その人のために不在者財産管理人を選ぶ手続きが別に要ります。流れは不在者財産管理人を選ぶ流れで確認できます。

まとめ

この記事の要点
  • 母と未成年の子が一緒に相続人なら、遺産分割の前に特別代理人を選ぶ
  • 未成年の子が2人いれば、子ごとに別の特別代理人が要る
  • 申立先は子の住所地の家庭裁判所。印紙は子1人につき800円分
  • 協議書の案を先に作り、子に不利でない分け方にしておく
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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