相続手続きの必要書類は提出先で違う|銀行・法務局・税務署のケース別一覧

相続手続きの必要書類を銀行・法務局・税務署の提出先別に確認する記事のアイキャッチ

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親が亡くなって、銀行・法務局・税務署と回る先が多い。『書類は全部同じでいいの?何通取ればいい?』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、相続手続きの必要書類は「戸籍」「印鑑証明書」「遺言書か遺産分割協議書」が共通の柱で、提出先ごとにそこへ何かが足される形です。この記事では、提出先と家のケースごとに、何をそろえればいいかを一覧で見ていきます。

目次

うちの場合、どの書類を何通そろえればいい?

このケースの結論

父が亡くなり、母と子2人が相続し、父名義の預金が2行と自宅の土地建物があるケースです。遺言書がなければ、父の出生から死亡までの戸籍1セット、相続人3人の戸籍と印鑑証明書、全員が実印を押した遺産分割協議書が柱になります。戸籍や印鑑証明書は原本を返してもらえる提出先が多いので、順番に回るなら1セット、同時に進めるなら提出先の数だけ用意します。

必要な書類は、回る先の数と、相続税の申告が要るかどうかで変わります。まずは家のケースで、だいたいの量をつかんでおきましょう。

ケース主な提出先そろえる書類の量
預金が1行だけ、相続税の申告なし銀行少ない。戸籍1セットと協議書か遺言書で足りる
預金2行と自宅、相続税の申告なし銀行2行・法務局ふつう。固定資産評価証明書や住民票が足される
預金・自宅・株があり、相続税の申告も要る銀行・証券会社・法務局・税務署多い。残高証明書や評価の資料まで要る
提出先ごとに共通の書類と追加の書類が積み上がる様子を、ケース別に並べた書類の段組み図

相続税の申告が要るかどうかは、遺産の合計が基礎控除(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)を超えるかで決まります。母と子2人なら相続人は3人なので、基礎控除は4,800万円です。

提出先ごとに、何が違う?

共通の柱は同じでも、提出先ごとに足される書類があります。主な3か所を並べると、こうなります。

提出先共通で出す書類その提出先で足される書類
銀行(預金の払戻し・名義変更)亡くなった人の出生から死亡までの戸籍、相続人全員の戸籍、遺言書か協議書、印鑑証明書銀行所定の相続届、通帳・キャッシュカード、受け取る人の本人確認書類
法務局(相続登記)同上登記申請書、亡くなった人の住民票の除票、不動産を取得する人の住民票、固定資産評価証明書
税務署(相続税の申告)同上相続税の申告書、財産と債務の資料(残高証明書・評価の資料・葬式費用の領収書など)、マイナンバーの確認書類

『戸籍は市役所で取ればいいんだよね?』。そうなんです、戸籍・住民票・印鑑証明書・固定資産評価証明書は、どれも市区町村で取れます。

2024年3月1日からは、戸籍証明書の広域交付で、本籍地以外の市区町村の窓口でも本人・配偶者・父母・子などの戸籍をまとめて請求できます。郵送や代理人での請求はできないので、窓口に行ける人が取りに行きましょう。

税務署に出す相続税の申告書は、亡くなった人の住所地の税務署に、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に出します。財産の資料集めに時間がかかるので、銀行の手続きと並行して残高証明書を頼んでおくと楽です。

銀行ごとの細かい違いは、銀行の相続手続きの書類を遺言あり・協議書ありのケース別に紹介した記事で見てみてください。

戸籍と印鑑証明書は何通取ればいい?

ここが大事なところです。何通取るかは「同時に何か所に出すか」で決まります。

多くの提出先は、戸籍や印鑑証明書の原本を確認したあと返してくれます。相続登記でも、申請の時に原本の還付をお願いできます。

ケース戸籍の束印鑑証明書(相続人1人あたり)
1か所ずつ順番に回る1セット1通
銀行2行と法務局に同時に出す3セット、または一覧図の写し3通3通
遺言書で取得者が決まっている1セット(死亡が分かる戸籍と取得者の戸籍)取得する人や遺言執行者の分だけ

「出生から死亡までの戸籍」と聞いて、1通で済むと思っていた方も多いはずです。実は、結婚や転籍で本籍地が変わるたびに戸籍は分かれるので、1セットが何通にもなるのが普通なんです。

家族構成でも、束の厚さは変わります。

ケース戸籍の束に入るもの
配偶者と子が相続亡くなった人の出生から死亡まで、配偶者と子の戸籍
子のいない人で、配偶者と兄弟姉妹が相続上に加えて、父母の出生から死亡までと兄弟姉妹の戸籍
兄弟姉妹の一部が先に亡くなり、甥姪が相続さらに、亡くなった兄弟姉妹の出生から死亡までと甥姪の戸籍

兄弟姉妹が相続するケースは束が分厚くなるので、通数を増やすほど負担が重くなります。順番に回るか同時に出すか、先に家族で決めておきましょう。

戸籍の束を何セットも取ると、費用も手間もかさみますよね。そんな時は、法務局に戸籍の束を一度出して、無料で「法定相続情報一覧図の写し」を必要な通数もらう方法があります。どんな家なら使った方が得かは、法定相続情報証明制度を使うべきケースで比べています。

「印鑑証明書、銀行用にもう1通取っておく?」
「先に銀行に聞いてみよう。いつまでに取った物ならいいか決まってるかも」

印鑑証明書は、提出先によって発行からの期間を指定されることがあります。早く取りすぎると取り直しになるので、出す時期が決まってから取るのがおすすめです。

自分で集める時に気をつけたいのは?

『委任状を書けば、家族に代わりに出してもらえる?』と考える方もいますよね。銀行の手続きは、相続人の誰かが代表になり、ほかの相続人が委任状を出す形にできることが多いです。委任状は、銀行所定の用紙が用意されていることもあるので、自作する前に確認しておきましょう。

書類を集める前のチェック
  • 遺言書があるかどうかを先に確かめる(自宅で見つかった自筆の遺言は家庭裁判所の検認が要る)
  • 亡くなった人の口座がある銀行・証券会社を書き出す
  • 亡くなった人名義の不動産を、固定資産税の納税通知書や名寄帳で確かめる
  • 相続税の申告が要りそうか、基礎控除と比べておく
  • 何か所に同時に出すかを決めてから、戸籍と印鑑証明書の通数を決める

書類は、正しい手順で本人や相続人が取った物を出します。他人の書類を不正に取って出すようなことは、もちろんしてはいけません。

不動産の名義変更を自分でやるかどうかは、相続登記を自分でやった場合の手間のケース別比較も参考にしてみてください。

銀行・証券・不動産と財産が多く、相続税の申告まで要りそうな家は、書類集めから申告まで税理士に頼むと楽です。残高証明書や評価の資料の取り寄せ方も、まとめて案内してもらえます。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

相続手続きに必要な書類はどこで取れますか?

戸籍謄本・住民票・印鑑証明書・固定資産評価証明書は市区町村で取れます。残高証明書は各銀行、法定相続情報一覧図の写しは法務局でもらえます。

相続の戸籍は何通必要ですか?

原本を返してもらいながら順番に回るなら1セットで足ります。同時に何か所にも出すなら、その数だけ用意するか、法定相続情報一覧図の写しを使うと楽です。

相続税の申告が要らない家でも書類は同じですか?

銀行と法務局に出す書類は同じです。税務署向けの申告書や財産の資料は要りません。ただし配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って0円になる場合は申告が要ります。

まとめ

この記事の要点
  • 相続手続きの書類は「戸籍」「印鑑証明書」「遺言書か協議書」が共通の柱
  • 銀行は相続届と通帳、法務局は住民票と固定資産評価証明書、税務署は申告書と財産の資料が足される
  • 戸籍と印鑑証明書の通数は、同時に何か所に出すかで決まる
  • 戸籍の束を何セットも取るなら、法定相続情報一覧図の写しを検討する
  • 印鑑証明書は、出す時期が決まってから取る
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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