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父が亡くなって10年。実家の名義は父のまま、預金も一部が手つかず。『今さら遺産分割なんてできるの?』と気になっている方も多いですよね。
結論から言うと、10年前の相続でも遺産分割はできます。ただ、2023年4月1日施行の改正民法で、10年を過ぎると「生前の援助」や「介護の貢献」を分け方に反映しにくくなりました。
この記事では、亡くなった年ごとに、今から何ができて何に期限があるのかを見ていきます。
10年前の相続でも、今から分けられる?
例えば、2016年に父が亡くなり、母と子2人が相続人のまま分割していないケースです。今からでも遺産分割はできます。兄だけが生前に住宅資金をもらっていたなどの事情を分け方に反映させたいなら、2028年3月31日までに家庭裁判所へ遺産分割を申し立てておくのが目安です。全員が合意できるなら、話し合いでまとめることもできます。
遺産分割そのものに期限はありません。相続人全員が合意すれば、何年たっても協議でまとめられます。
変わったのは、家庭裁判所で分ける時の基準です。相続開始から10年を過ぎた後の遺産分割は、原則として法定相続分で分けることになりました。
『兄だけ家を建てる時にお金をもらっていたのに』という事情があっても、10年を過ぎると、特別受益として主張できなくなるんです。親の介護を長く担った人の寄与分も同じです。
例外として、10年を過ぎても主張できる場合
10年がたつ前に、相続人が家庭裁判所に遺産分割を申し立てていれば、これまでどおり特別受益や寄与分を考えた分け方ができます。
10年の満了前6か月以内に、申し立てられないやむを得ない事情があった場合も、事情がなくなってから6か月以内に申し立てれば例外になります。
亡くなった年によって、締め切りが違う
ここが大事なところです。改正前に亡くなった人の相続にも新しいルールが使われますが、施行日から5年の猶予があります。
具体的には、「相続開始から10年」と「2028年3月31日」の遅いほうが締め切りの基準です。
| ケース | 特別受益・寄与分を主張できる締め切り | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 2013年以前に亡くなった | 2028年3月31日 | 施行時にすでに10年が過ぎていたため猶予の期限が基準 |
| 2016年に亡くなった | 2028年3月31日 | 10年の満了が猶予の期限より前に来るため |
| 2020年に亡くなった | 亡くなってから10年 | 10年の満了が猶予の期限より後に来るため |

締め切りを過ぎても、相続人全員が納得すれば、法定相続分と違う分け方で協議をまとめることもできます。もめそうな家ほど、期限を意識しておきたいところです。
古い相続で、ほかに期限があるものは?
『遺産分割だけ気をつければいいの?』と思いますよね。実は、10年前の相続には、ほかにも確かめたい期限があります。
実家の相続登記
2024年4月1日から相続登記が義務になりました。施行日より前の相続も対象で、2027年3月31日までか、取得を知った日から3年以内の遅いほうが期限です。
10年前の相続なら、多くのケースで2027年3月31日が目安になります。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象です。
分割がまとまっていなくても、相続人申告登記で自分が相続人だと申し出れば、義務を果たせます。
遺留分の請求
遺言で1人に多く渡されていたケースです。遺留分侵害額請求は、相続開始から10年で消滅します。10年前の相続では、もう請求できないことが多いんです。
相続人がさらに亡くなっているケース
10年もたつと、相続人の1人が亡くなっていることもあります。その場合は、亡くなった相続人の家族が話し合いに加わります。
「叔父さんの分は、いとこたちが引き継ぐんだね」
「連絡先も知らないけど、どうしよう」
こうなると戸籍集めから大変です。戸籍は2024年3月1日から、本籍地以外の窓口でも本人・配偶者・父母・子などの分をまとめて請求できます。
今から動く時の順番
- 亡くなった年と、2028年3月31日との関係
- 相続人の中に、その後亡くなった人がいないか
- 実家など、親の名義のままの不動産がないか
- 当時、相続税の申告が要る財産だったか
- 遺言書が残っていないか
取り分の考え方は家族構成から取り分を計算する方法で確認できます。亡くなって数年のケースは3年たってから相続の話が出た時も参考になります。
当時の財産が基礎控除を超えていたかもしれない、土地の評価が分からない。こんなケースは、遺産分割と一緒に相続税の確認も税理士に頼むと、昔の手続きの穴を一度にふさげます。
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よくある質問
10年前に亡くなった親の遺産分割は、今からでもできますか?
できます。遺産分割に期限はありません。ただ、家庭裁判所で分ける場合、相続開始から10年を過ぎると原則として法定相続分になり、特別受益や寄与分は主張できなくなります。
2023年4月より前に亡くなった場合も10年ルールが使われますか?
使われます。ただし猶予があり、相続開始から10年と2028年3月31日の遅いほうまでに家庭裁判所へ申し立てれば、特別受益や寄与分を考えた分け方ができます。
10年過ぎたら、法定相続分以外では分けられませんか?
相続人全員が合意すれば、話し合いで法定相続分と違う分け方にすることもできます。合意できない時に、家庭裁判所では法定相続分が基準になります。
まとめ
- 10年前の相続でも、遺産分割は今からできる
- 相続開始から10年を過ぎると、家庭裁判所では原則法定相続分で分ける
- 改正前の相続は、10年と2028年3月31日の遅いほうが締め切り
- 実家の相続登記は、多くのケースで2027年3月31日が目安
- 遺留分の請求は相続開始から10年で消滅する




