相続放棄しても未支給年金や遺族年金はもらえる?受け取れるお金の一覧

相続放棄しても受け取れる遺族年金・未支給年金などのお金を解説する記事のアイキャッチ

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親の借金が分かって相続放棄をしたい。でも『放棄したら、年金も保険も全部もらえなくなるのでは?』と手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、遺族年金と未支給年金は、相続放棄をしても受け取れるお金です。どちらも亡くなった人の財産を相続するのではなく、法律で決められた遺族が自分の権利として請求するものだからなんです。

この記事では、放棄しても受け取れるお金と、受け取ると放棄に響くお金の線引きが分かります。

目次

相続放棄しても、年金は受け取れる?

このケースの結論

父が亡くなり、母と子が相続放棄するケースでも、母は要件を満たせば遺族年金を請求でき、父と生計を同じくしていた遺族は未支給年金も請求できます。生命保険金も受取人の財産なので受け取れます。一方、父の口座の預金や、父あての還付金は父の財産なので、放棄する人が使うと放棄できなくなることがあります。

例えば、年金暮らしの父が借金を残して亡くなり、同居の母と別居の子2人が相続放棄するケースで見てみます。

お金の種類放棄しても受け取れるか理由・注意
遺族年金受け取れる遺族自身の年金。相続税も所得税もかからない
未支給年金受け取れる生計を同じくしていた遺族が自分の名前で請求する。受け取った人の一時所得になる
生命保険金(受取人が母や子)受け取れる受取人固有の財産。ただし非課税枠は使えない
葬祭費・埋葬料受け取れる葬儀をした人などが請求する。請求は2年以内
父の口座の預金・父あての還付金受け取らない方がいい父の財産。使うと単純承認とみなされることがある

『未支給年金って、父の年金の残りだから父の財産じゃないの?』と思いますよね。たしかに父がもらうはずだった年金ですが、法律上は遺族が請求する別の権利として扱われています。

放棄そのものの基本は、相続で引き継ぐ借金の範囲と合わせて見ておくと判断しやすくなります。

相続放棄した場合に、遺族年金・未支給年金・生命保険金・葬祭費は受け取れ、父の預金は受け取らない方がいいことを分けた一覧表

未支給年金は誰が請求できる?別居の子でも大丈夫?

未支給年金は、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族が、決められた順位で請求します。

順位請求できる遺族
1配偶者
2子
3父母
4孫
5祖父母
6兄弟姉妹
7その他3親等内の親族

先の順位の人がいれば、後の順位の人は請求できません。上のケースなら、同居していた母が請求することになります。

同じ順位の人が複数いる時は、1人が代表して請求します。子2人で受け取るなら、どちらが手続きをするか先に決めておくとスムーズです。

では、母がすでに亡くなっていて、子が請求するケースはどうでしょう。別居の子でも、仕送りをしていたなど生計を同じくしていたと言えれば請求できます。その時は「生計同一関係に関する申立書」を出します。

例えば、窓口でこんなやり取りになることがあります。

「父とは別に住んでいましたが、毎月仕送りをしていました」
「それでは、生計が同じだったことの申立書も一緒に出してください」

未支給年金は5年で時効になります。年金の受給停止の届出(厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内)と一緒に進めておきましょう。

受け取ると放棄に響くのはどんなお金?

ここが大事なところです。遺族の権利として受け取るお金と、亡くなった人の財産は別物です。

亡くなった人の財産を使ったり、自分の口座に移したりすると、相続を認めた(単純承認)とみなされて放棄できなくなることがあります。

放棄を考えている間に手を付けない方がいいお金
  • 父名義の預金の引き出し・解約
  • 父あての税金や保険料の還付金
  • 父が受け取るはずだった給与や貸したお金の回収
  • 家の中で見つかった父の現金

『葬儀代を父の預金から出すのもダメ?』という相談もよくあります。常識的な範囲の葬儀費用なら問題にならないと考えられることもありますが、判断が分かれやすい所です。迷う時は、手を付ける前に専門家に聞いてみてください。

家の中で現金や通帳が見つかった時の扱いは、遺品整理で現金や通帳が出てきた時の扱いで詳しく見ています。

なお、放棄しない場合でも、遺族年金・未支給年金は相続税の対象外です。生命保険金や家の財産を含めると基礎控除を超えそうなケースは、放棄するかどうかも含めて税理士に相談すると全体を見通しやすくなります。

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よくある質問

相続放棄の手続きが終わる前に、遺族年金を請求しても大丈夫ですか?

遺族年金は遺族自身の年金なので、請求しても放棄に影響しないと考えられています。必要な書類は年金事務所で確認してみてください。

生命保険金を受け取ったら、相続税はかかりますか?

放棄した人が受け取った生命保険金は、相続税の対象になることがあります。放棄した人は500万円×法定相続人の数の非課税枠が使えないので、金額が大きい時は確認しておきましょう。

死亡一時金も放棄した後に受け取れますか?

死亡一時金も遺族が請求するお金で、相続税の対象外です。受け取れる遺族や要件は年金事務所で確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 遺族年金と未支給年金は、相続放棄をしても受け取れる
  • 未支給年金は生計を同じくしていた遺族が順位どおりに請求し、時効は5年
  • 生命保険金も受け取れるが、放棄した人は非課税枠が使えない
  • 父名義の預金や還付金は父の財産なので、使うと放棄できなくなることがある
  • 迷うお金は、手を付ける前に確認する
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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