相続を自分でやるならどこまで?財産と家族のケース別に自力でできる範囲

相続を自分でやる範囲を財産と家族のケース別に確認する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

親が亡くなり、銀行や役所の手続きが一気に押し寄せてきた。『専門家に頼むとお金がかかるし、自分でできないかな』と考える方も多いですよね。

結論から言うと、預金中心で相続税がかからず、家族の話がまとまっているなら、相続はかなりの部分を自分でできます。この記事では、財産と家族のケースごとに、自力で進められる範囲と頼んだほうが楽な場面を見ていきます。

目次

相続は自分でどこまでできる?

このケースではこうなる

例えば、父が亡くなり、母と子1人が相続人で、財産は預金3,000万円だけのケースです。法定相続人2人の基礎控除は4,200万円なので相続税はかからず、申告もいりません。戸籍集め、銀行の解約、遺産分割協議書づくりまで、家族だけで進められます。

相続の手続きそのものは、相続人本人がやってよいものがほとんどです。銀行の解約も、相続登記も、相続税の申告も、本人が自分の分を手続きすることはできます。

ただ、財産の中身と家族の関係によって、自分でやる負担は大きく変わります。

ケース自分でできる範囲理由・注意
預金だけ・相続税なし・話がまとまっているほぼ全部基礎控除以下なら申告不要
実家の土地建物がある・相続税なし登記まで自分でも可登記は3年以内の義務。書類が多い
相続税がかかる・土地がある書類集めまで土地の評価と特例で税額が変わる
相続人同士で意見が合わない話し合いまでまとまらなければ調停。代理は弁護士
財産と家族のケースごとに、相続を自分でやれる範囲と専門家に頼む場面が分かれる分岐表の図

預金だけで相続税がかからないケース

このケースは、自分でやる人がいちばん多いパターンです。

まずは戸籍集めから始めます。2024年3月1日からは戸籍証明書の広域交付が始まり、本籍地以外の市区町村の窓口でも、親や子などの戸籍をまとめて請求できるようになりました。ただし郵送や代理人による請求はできません。

戸籍がそろったら、法務局で「法定相続情報一覧図の写し」を無料で出してもらえます。銀行ごとに戸籍の束を出し直さずに済むので、口座が多い家ほど楽になるんです。

『銀行の窓口って、何度も行かないといけないの?』と不安ですよね。必要書類を先に電話で聞いておくと、1回で済むことも多いです。凍結中の口座の扱いは口座凍結された時のケース別の引き出し方で確認できます。

実家の土地建物があるケース

不動産がある場合も、相続税がかからないなら、相続登記まで自分で進める人はいます。

相続登記は2024年4月1日から義務になり、取得を知った日から3年以内に申請します。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。登録免許税は固定資産税評価額の0.4%です。

『書類さえそろえば、自分でも出せるよね?』その通りで、本人申請もできます。ただ、共有にするか、遺言があるかで書類が変わります。手順は相続登記のケース別の手順で見られます。

相続税がかかるケースはどこまで自力?

ここが大事なところです。相続税がかかるかどうかで、自分でやる範囲がはっきり変わります。

例えば、母と子2人が相続人で、財産が8,000万円のケースです。基礎控除は4,800万円なので、課税遺産総額は3,200万円になります。法定相続分どおりに分けた場合、相続税の総額は350万円です。

計算の流れ金額
課税価格の合計8,000万円
基礎控除(3人)4,800万円
課税遺産総額3,200万円
相続税の総額350万円
母の納付額(配偶者の税額軽減)0円
子1人あたりの納付額87万5,000円

申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。母が0円でも、配偶者の税額軽減を使うには申告がいります。

土地があると、路線価での評価や小規模宅地等の特例の判断が入ります。特例が使えるかで税額が大きく動くので、ここを自力でやるのは負担が重めです。

「書類は全部そろえたから、あとはお願いしたい」
「それなら申告書づくりからお手伝いできますね」

戸籍や残高証明を自分で集めてから頼むと、話が早く進みます。

土地があって相続税がかかりそうなケースや、申告期限まで時間が少ないケースは、税理士にまとめて見てもらうと楽になります。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

子2人だけで6,000万円を分けるケース

母がすでに亡くなっていて、子2人だけで6,000万円を相続するケースも見ておきます。基礎控除は4,200万円で、課税遺産総額は1,800万円です。

相続税の総額は180万円、子1人あたり90万円の納付になります。配偶者の税額軽減がないぶん、同じような遺産額でも子の負担は重く出やすいんです。

相続人同士で意見が合わないケース

遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。まとまらなければ、家庭裁判所の調停、さらに審判へ進みます。

調停の申立て自体は本人でもできます。ただ、相手との交渉や調停の代理は弁護士の仕事です。場面ごとの流れは家庭裁判所の手続きが要る場面にまとめています。

よくある質問

相続税の申告は自分でできますか?

できます。ただ、土地の評価や小規模宅地等の特例の判断が入ると難しくなります。要件を満たすかは税理士に確認してみてください。

相続を自分でやる時、最初に何をすればいいですか?

戸籍を集めて相続人を確定させ、財産の一覧を作るところからです。銀行の残高証明もこの段階で取っておきましょう。

専門家に頼むと、どれくらい費用がかかりますか?

税理士報酬は自由化されていて公的な基準はありません。遺産総額の0.5〜1%程度が目安と言われることが多いです。見積もりで確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 預金中心で相続税がかからず、話がまとまっているなら、ほぼ自分でできる
  • 相続登記は本人申請もできる。取得を知った日から3年以内の義務
  • 相続税がかかり土地があるケースは、評価と特例の判断で専門家に頼むと楽
  • 意見が合わない時は調停へ。交渉や代理は弁護士
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次