相続人が実印を持っていない時の登録の仕方と代わりの手段

相続人が実印を持っていない時の対処をケース別に解説する記事のアイキャッチ

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遺産分割協議書に「実印を押して、印鑑証明を付けてください」と言われた。でも、実印なんて作ったことがない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、国内に住んでいるなら、今からハンコを用意して住所地の役所で印鑑登録すれば間に合います。海外に住んでいる人は、領事館などで出してもらう署名の証明書が印鑑証明の代わりになります。

この記事では、相続人の状況ごとに何をすればいいかをケースで見ていきます。

目次

国内に住んでいて実印がないなら?

このケースではこうなる

例えば、父が亡くなり、母と子2人で遺産分割協議書を作るケースで、子の1人が印鑑登録をしていないとします。この子はハンコを1本用意し、住民票のある市区町村で印鑑登録をすれば、そのハンコが実印になります。登録できたら印鑑証明を取り、協議書に押します。

『実印って特別な高いハンコじゃないとダメ?』と思いがちですよね。実は、実印は「役所に登録したハンコ」のことなんです。登録できる大きさや形の決まりは市区町村ごとにあるので、窓口で確かめてみてください。

ただ、本人確認の書類によっては、その日のうちに登録が終わらないこともあります。役所から照会の書類が郵送され、それを持って出直す流れです。

「協議書は来週みんなで集まって押すんだけど」
「じゃあ今週中に登録だけ済ませておくね」

こんなふうに、協議の日から逆算して早めに動いておきましょう。

入院中などで役所に行けない時

代理人が登録を手続きできるか、必要な書類は何かは市区町村ごとに決まっています。家族が代わりに行く前に、窓口へ電話で聞いておくと二度手間になりません。

海外に住んでいて印鑑証明が取れないなら?

海外に住んでいて日本に住民登録がない人は、日本の役所で印鑑登録ができません。ここがつまずきやすいところです。

代わりに使えるのが、住んでいる国の日本の領事館などが出す「署名証明(サイン証明)」です。本人が領事の前で署名し、その署名が本人の物だと証明してもらいます。国によっては、領事館で印鑑登録をして証明書を取れることもあります。

ケース何をするか理由・注意
国内在住・印鑑登録なし住所地の市区町村で登録し、印鑑証明を取る本人確認書類によっては即日登録できない
海外在住・日本に住民登録なし現地の日本の領事館などで署名証明を取る協議書そのものに署名して証明してもらう形もある
相続人に未成年の子がいる親権者が代わりに協議に入るか、特別代理人を選ぶ親権者も相続人なら家庭裁判所で特別代理人を選ぶ
相続人が国内在住・海外在住・未成年のどれかで、実印の代わりに何を用意するかが分かれる分岐表

署名証明には、証明書だけを単独で出してもらう形と、日本から送った協議書に領事の前で署名して、書類と証明書をとじてもらう形があります。どちらが使えるかは提出先の法務局や銀行に確認しておきましょう。

『海外にいる弟に、協議書を何回も送り直すのは大変…』と感じますよね。協議書の文面を全員で固めてから送ると、やり直しが減ります。

海外にいる相続人とのやりとりの順番
  1. 国内の相続人で協議書の文面を固め、海外の相続人にも内容を確認してもらう
  2. 提出先の法務局や銀行に、署名証明のどちらの形なら受け付けるかを聞く
  3. 協議書を海外に送り、相続人が領事館などで署名して証明を受ける
  4. 証明書付きの協議書を日本に送り返してもらい、手続きに使う

未成年の相続人がいるケースは?

『子どもの分は親がハンコを押せばいいだけでしょ?』と思いますよね。ただ、未成年の子は自分で協議書に押印できません。親権者が法定代理人として協議に入るのが基本です。

ただ、例えば夫が亡くなり、妻と未成年の子が相続人になるケースでは、妻と子の利害がぶつかります。この場合は家庭裁判所に特別代理人の選任を申し立て、特別代理人が子の代わりに協議に参加します。

親権者が協議に入る時は、子の名前の後に「法定代理人 親権者 何某」と書いて親権者が押印します。誰の実印と印鑑証明が要るのか、ここで混乱しやすいので気をつけておきましょう。

取り分の計算そのものは家族構成から取り分を計算する方法で確認できます。印鑑証明を何枚取ればいいかは印鑑証明の枚数と使い回しにまとめています。

相続人に海外在住の人がいる・未成年の子がいる・相続税の申告も必要。こんなケースは書類の往復が増えるので、申告と合わせて税理士に段取りを相談すると楽になります。

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よくある質問

実印は新しく作ったハンコでも大丈夫ですか?

市区町村で印鑑登録をすれば、新しく作ったハンコでも実印になります。登録できる大きさなどの決まりは市区町村ごとに確認してみてください。

海外に住んでいる相続人は、日本に帰らないと協議書に押印できませんか?

帰国しなくても、現地の日本の領事館などで署名証明を取れば、印鑑証明の代わりに使えます。国によっては領事館で印鑑登録ができることもあります。

実印の代わりに認印で協議書を作ってもいいですか?

相続登記や銀行の手続きでは、実印の押印と印鑑証明を求められるのが一般的です。認印で作り直しになる前に、提出先に確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 実印は役所に登録したハンコのこと。国内在住なら今から登録すれば使える
  • 本人確認書類によっては即日登録できないので、協議の日から逆算して動く
  • 海外在住の人は、領事館などが出す署名証明が印鑑証明の代わりになる
  • 未成年の子がいて親権者も相続人なら、家庭裁判所で特別代理人を選ぶ
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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