相続のことを何も知らない人が最初の1週間でやること

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家族が亡くなって、相続という言葉が急に身近になった。でも『何から手を付ければいいのか、何もわからない』という方がほとんどですよね。

結論から言うと、最初の1週間でやることは多くありません。期限が短い届け出を済ませ、遺言書と借金の有無を確かめ、相続人が誰かをつかむ。この3つで十分なんです。

この記事では、あなたの家の状況ごとに、最初の1週間で何を優先すればいいかをお伝えします。

目次

相続が何もわからない時、最初の1週間で何をする?

このケースではこうなる

例えば、父が亡くなり、母と子2人が残るケースです。最初の1週間でやるのは、7日以内の死亡届、年金の受給停止の連絡、遺言書を探すこと、借金がないかを郵便物や通帳でざっと見ることです。遺産の分け方や相続税の計算は、この時点ではまだ考えなくて大丈夫です。

相続の手続きには、期限が短いものと長いものがあります。最初の1週間は、期限が短いものと、後の判断に影響するものだけに絞りましょう。

時期の目安やること期限
最初の1週間死亡届を出す死亡を知った日から7日以内
最初の1週間年金の受給停止を連絡する厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内
2週間以内健康保険・介護保険の資格喪失、世帯主変更14日以内
3か月以内相続放棄するかを決める相続の開始を知った時から3か月以内
10か月以内相続税の申告(必要な家だけ)相続の開始を知った日の翌日から10か月以内

死亡届は葬儀社が代わりに出してくれることも多いです。済んでいるか一度確かめてみてください。

葬祭費や埋葬料の請求は2年以内なので、この1週間で慌てなくても間に合います。領収書だけはまとめておくと後が楽です。

家のケースで、最初にやることは変わる?

最初の1週間の優先順位は、家族の形や財産の状況で少しずつ変わります。

ケース最初の1週間で優先すること理由・注意
母(配偶者)と子が残る母の生活費の確保と年金の手続き口座が凍結されると生活費が引き出せなくなる
一人っ子で、親が2人とも亡くなった相続人が自分だけか戸籍で確かめる前の結婚の子や養子がいると相続人が増える
借金がありそう郵便物・通帳で借金を調べ始める放棄の期限は3か月。調べる時間を確保する
亡くなった人が自営業だった取引先・未払いの確認事業の借入れや売掛金も相続の対象
子のいない夫婦の夫が亡くなった夫の親や兄弟姉妹が相続人になるか確かめる子がいないと妻だけが相続人とは限らない

母と子が残る家で困りやすいのは、母の当面の生活費です。父の口座が凍結されても、預金の仮払い制度を使えば、1金融機関ごとに「相続開始時の預金額×1/3×その人の法定相続分」、上限150万円まで単独で払い戻せます。

亡くなった人が自営業や年金以外の収入があった方なら、準確定申告(亡くなった人の所得税)も頭に入れておきましょう。期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。1週間で済ませる必要はありませんが、書類は捨てずに取っておいてください。

例えば、子のいない夫婦ではこんな会話になることがあります。

「夫の財産は全部、私が相続するんですよね?」

「お子さんがいない場合は、ご主人の親御さんか、ご兄弟も相続人になることがあるんです」

『知らなかった』では済まないのが相続人の範囲です。誰が相続人かは相続人が誰になるか自分で確かめる方法で詳しく紹介しています。

母と子が残る家、一人っ子の家、子のいない夫婦の家の3つの家系図で、誰が相続人になり法定相続分がどうなるかを並べたケース図

最初の1週間でやることリスト

『あれもこれもと言われても覚えきれない』と感じますよね。最初の1週間は、次の順番で進めれば十分です。

最初の1週間の進め方
  1. 死亡届が出ているか確かめる(7日以内)
  2. 年金事務所などに受給停止を連絡する
  3. 遺言書を探す(自宅の金庫・仏壇・机、法務局の保管制度、公証役場)
  4. 郵便物・通帳を集めて、借金やローンがないかざっと見る
  5. 亡くなった人の預金・不動産・保険を思いつく限りメモする
  6. 家族で「誰が手続きの窓口になるか」を決める

自宅で見つかった自筆の遺言書は、勝手に開けずに家庭裁判所の検認を受けます。法務局の保管制度を使っていた遺言書や、公正証書遺言は検認がいりません。

もう1つ大事なことがあります。亡くなった人の預金を、自分のために引き出したり使ったりしないでおきましょう。相続を受け入れたとみなされ、借金が見つかっても放棄できなくなることがあるからです。

口座の扱いについては口座が凍結される前にお金を引き出したらどうなる?で詳しく紹介しています。

最初の1週間でまだやらなくていいこと

不安になると、全部を一度に片付けたくなりますよね。ただ、次のことは急がなくて大丈夫です。

まだやらなくていいこといつ頃考えればいいか理由
遺産の分け方を決める四十九日の頃から財産の全体が分かってから話し合う
相続税の計算財産の一覧ができてから基礎控除以下なら申告自体が要らない
実家の名義変更分け方が決まってから相続登記の期限は取得を知った日から3年以内
形見分け放棄するか決めてから高価な物を持ち帰ると放棄できなくなるおそれ

相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。母と子2人なら4,800万円で、遺産がこれ以下なら相続税の申告は要りません。

実は、相続税がかかる人は多くありません。令和5年分では、亡くなった人のうち相続税の課税対象になった割合は9.9%でした(国税庁「令和5年分 相続税の申告事績の概要」)。

言い換えると、9割を超える家は相続税の課税対象にならなかったということです。まずは焦らず、財産のメモ作りから始めてみてください。

わからない時は誰に聞けばいい?

『こんなことを聞いていいのかな』と迷う方も多いはずです。最初は無料の窓口から当たってみてください。

聞きたいこと相談先
一般的な税の質問税務署の電話相談センター
相続全般の基本的な相談市区町村の無料相談(税理士・弁護士)
法律の相談(収入要件あり)法テラス
相続税の申告をするか・いくらかかるか税理士
不動産の名義変更司法書士
相続人同士で揉めている弁護士

遺産に土地がある、相続人が多い、相続税がかかるかもしれない。そんな家は、最初の段階で相続に詳しい税理士に全体を見てもらうと、この先の流れと期限が一度に分かって楽です。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

亡くなった日から遺産を分けるまでの全体像は、相続で最初に何が起きる?ケース別の流れにまとめています。

よくある質問

相続のことを誰にも相談せずに進めても大丈夫ですか?

預金だけで相続人が少なく、相続税もかからない家なら、自分たちで進める方も多いです。土地がある、借金がありそう、相続人同士の関係が複雑といった家は、早めに専門家に聞いておくと安心です。

亡くなった親の口座から葬儀代を出してもいいですか?

相続を受け入れたとみなされるかどうかは、使い方によって判断が分かれます。借金がありそうな家や放棄を考えている家は、引き出す前に専門家に確認してみてください。

遺言書が見つからない場合はどうすればいいですか?

自宅のほか、法務局の自筆証書遺言書保管制度や公証役場に残っていないか確かめましょう。見つからなければ、相続人全員の話し合いで分け方を決めます。

まとめ

この記事の要点
  • 最初の1週間は、死亡届・年金の連絡・遺言書探し・借金の確認に絞る
  • 子のいない夫婦や一人っ子の家は、相続人が誰かを戸籍で確かめる
  • 亡くなった人の預金を自分のために使わない
  • 遺産の分け方・相続税の計算・名義変更はまだ急がなくていい
  • わからない時は、無料の窓口や相続に詳しい専門家に聞く
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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