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親の相続が気になり始めて、『資格の勉強をしておけば、いざという時に困らないかも』と考える方もいますよね。
結論から言うと、相続アドバイザーの資格は、相続の全体像を知るには役立ちます。ただ、資格を取っても家族の相続税の申告を代わりにできるわけではありません。役立つかどうかは、取る人の状況でかなり変わります。
この記事では、相続アドバイザーの資格がどんなケースで役立ち、どんなケースでは別の方法が近道かが分かります。
相続アドバイザーの資格は、家族の相続で役立つ?
例えば、親の相続がまだ先で、時間に余裕がある会社員なら、相続アドバイザー3級の勉強で相続人・相続分・相続税のしくみを一通り知っておく価値はあります。一方、親がすでに亡くなり、相続税の申告期限(知った日の翌日から10か月以内)が迫っているケースなら、資格の勉強より先に税理士に相談するほうが早く進みます。
相続アドバイザーは国家資格ではなく、民間の検定です。相続の基礎知識を持っていることを示すもので、金融機関や不動産の仕事で相続の相談を受ける人が取ることが多いと言われます。
ここで大事なのは、資格を取っても「できること」は増えない点です。
| 手続き | 担当できる専門家 | 相続アドバイザーの資格だけで |
|---|---|---|
| 相続税の申告(他人の分) | 税理士(独占業務) | できない |
| 相続登記の代理 | 司法書士 | できない |
| 遺産分割の交渉・調停の代理 | 弁護士 | できない |
| 戸籍集め・遺産分割協議書の作成 | 行政書士など | 業として受けることはできない |
自分の家族の相続で、相続人の1人として自分の手続きをすることは、資格がなくてもできます。資格は「自分で理解して動く」ための知識、と考えておくといいですよね。
取る人のケース別、役立つかどうか
相続アドバイザーの資格が役立つかは、取る人の状況で分かれます。
| ケース | 役立つか | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 親の相続はまだ先・会社員 | 役立つ | 生前贈与や遺言の話を、親と落ち着いて話せる下地になる |
| 金融機関・不動産・保険で働いている | 役立つ | お客さまの相続の相談で、専門家につなぐ判断がしやすくなる |
| 親が亡くなったばかり・申告が要りそう | 勉強より先に専門家へ | 期限のある手続きが多く、勉強が追いつかない |
| 相続人の間で揉めている | 資格より弁護士へ | 交渉や調停の代理は弁護士しかできない |
親の相続がまだ先の会社員のケース
時間に余裕があるなら、勉強した知識はそのまま家族の話し合いに使えます。
例えば、親とこんな話ができるようになります。
「お父さん、遺言書って書いてある?自分で書いたものだと、家庭裁判所の検認が要るんだって」
「そうなのか。法務局に預ければ検認が要らないって聞いたことがあるな」
自筆の遺言書を法務局に預ける制度は、手数料1通3,900円で使えます。こうした制度を知っているだけで、親との会話のきっかけが作りやすくなるんです。
金融機関や不動産で働く人のケース
仕事で相続の相談を受ける人には、知識の土台として向いています。
ただ、お客さまの個別の税額や特例の判断を自分で答えるのは避けたほうが安心です。「要件を満たすかは税理士に確認を」とつなぐのが、資格を持つ人の大事な役目になります。
親が亡くなったばかりのケース
『今から勉強して、自分で全部やれば費用が浮くかも』と考える方もいるはずです。気持ちはよく分かります。
ただ、亡くなった後は、相続放棄の3か月、準確定申告の4か月、相続税の申告の10か月と、期限が続けてやってきます。資格の勉強をしながら、戸籍集めや財産の洗い出しを並行するのはかなり大変です。
この時期は、必要な手続きを専門家に任せつつ、分からない言葉をその都度調べるくらいで十分なんです。

3級と2級の違い、相続検定との違いは?
相続アドバイザーには3級と2級があります。3級は相続の基礎知識を問う入門編、2級は実務に踏み込んだ内容と考えておくと分かりやすいです。
| 比べるところ | 3級 | 2級 |
|---|---|---|
| 向いている人 | 相続のしくみを一通り知りたい人 | 仕事で相続の相談を受ける人 |
| 内容のイメージ | 相続人・相続分・相続税の基本 | 事例をもとにした実務の判断 |
| 受け方 | パソコンで受けるCBT方式の回があることも | 実施方法は主催団体の案内で確認 |
『3級のCBTは難しいの?』『過去問やテキストは何を使えばいい?』という声もよく聞きます。
難易度や合格基準、試験の形式は回によって変わることがあります。最新の情報は、主催団体の公式案内で確かめておきましょう。過去問やテキストも、主催団体が案内しているものから選ぶと範囲のずれがありません。
もう1つ迷いやすいのが、「相続検定」との違いです。似た名前の検定や資格はいくつもあり、主催団体ごとに内容も対象者も違います。名前だけで選ばず、何を学べるかを見比べてみてください。
資格がなくても、家族の相続でこれだけは知っておきたい
『勉強する時間はないけど、最低限は知っておきたい』という方も多いはずです。家族の相続で役立つ知識は、実はそれほど多くありません。
- 相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数
- 相続放棄は、相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ
- 相続税の申告は、知った日の翌日から10か月以内
- 相続登記は、不動産の取得を知った日から3年以内
- 生命保険金は500万円×法定相続人の数まで非課税
基礎控除の計算だけでも、わが家に相続税がかかるかの目安がつかめます。
例えば、母が先に亡くなっていて、父の財産(自宅の土地3,000万円と預金2,000万円)を子2人で相続するケースです。合計5,000万円が基礎控除4,200万円を超えるので、納付は合計80万円になります(計算ツールで検算した金額)。
同じ財産でも、父が亡くなった時に母が健在なら、相続人は3人で基礎控除は4,800万円です。法定相続分どおりに分けると、母の分は配偶者の税額軽減で0円になり、納付は子2人で合計10万円です。
相続税がかかるかの目安は、相続税を払う人の割合と判定の目安で確認できます。取り分の計算は、家族構成から取り分を計算する方法も参考にしてみてください。
自宅の土地がある、相続税がかかりそう、期限が近いのに何から手をつければいいか分からない、というケースは、資格の勉強より税理士に頼むほうが楽です。相続税の申告は税理士の独占業務なので、評価から申告まで任せられます。
税理士ドットコム
わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
相続アドバイザーの資格があれば、家族の相続税の申告を自分でできますか?
自分が相続人として自分の分を申告することは、資格がなくてもできます。ただ、他の相続人の分を代わりに引き受けて申告するのは税理士の独占業務です。土地の評価や特例が絡む場合は税理士に相談してみてください。
相続アドバイザー3級は独学でも取れますか?
主催団体が案内しているテキストや過去問で独学する人も多い検定です。試験の形式や合格基準は変わることがあるので、受ける前に公式案内で確認しておきましょう。
親が亡くなってから資格の勉強を始めても間に合いますか?
相続放棄は3か月以内、相続税の申告は10か月以内と期限があります。勉強と並行して進めるのは大変なので、期限のある手続きは専門家に相談しながら進めるほうが安心です。
まとめ
- 相続アドバイザーは民間の検定で、相続の全体像を知るのに役立つ
- 資格を取っても、他人の相続税申告や登記の代理はできない
- 親の相続がまだ先の人、金融機関や不動産で働く人には向いている
- 相続が始まってから勉強するより、期限のある手続きは専門家へ
- 3級は入門、2級は実務寄り。試験の詳細は主催団体の公式案内で確認




