相続人の1人だけで銀行の手続きはできる?代表者の決め方をケース別に

相続人の1人だけで銀行の相続手続きを進められるかを解説する記事のアイキャッチ

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兄弟がそれぞれ遠くに住んでいて、銀行に一緒に行くのは難しい。『自分1人で手続きを済ませられないかな』と考えている方も多いはずです。

結論から言うと、代表相続人を1人決めれば、窓口に行くのはその人だけで進められます。ただ、他の相続人の同意を示す署名や実印、印鑑証明書は、原則として全員分そろえる必要があります。

この記事では、1人で進められる範囲がケースでどう変わるかを見ていきます。

目次

相続人の1人だけで銀行の手続きはできる?

このケースではこうなる

例えば、母が亡くなり、相続人が長男と長女の2人で、遺産分割協議書をすでに作ってあるケースです。長男を代表相続人にすれば、窓口に行くのは長男だけで済みます。長女は相続届に署名と実印を押し、印鑑証明書を長男に渡しておきます。

亡くなった人の預金は、相続人全員のものとして扱われます。だから、誰か1人が勝手に全額を引き出すことはできないんです。

そこで銀行は、相続人の中から1人を「代表相続人」として窓口役にしてもらう形をとっています。払い戻しのお金は、いったん代表者の口座に入り、そこから分ける流れが一般的です。

ケース1人で進められるか理由・注意
協議書あり・代表者を決めた窓口は代表者だけでよい他の相続人の署名・実印・印鑑証明書は要る
遺言があり、遺言執行者が決まっている執行者が手続きできる遺言で指定された人が窓口になる
相続人がもともと1人だけ1人で進められる他に同意をもらう相手がいない
話し合いがまとまっていない一部だけなら1人で可仮払い制度で上限150万円まで
代表者が他の人の分も預かる委任状で代わりに出せる銀行所定の書式がないか先に聞く
遺言の有無と話し合いの状況ごとに、相続人の1人だけで銀行の手続きを進められるかを分けたケース別の分岐表

代表者は誰にすればいい?

『長男がやるものなの?』と迷いますよね。実は、代表相続人に決まりはなく、相続人の誰がなってもかまいません。

選ぶ時の目安は、次のような人です。

代表相続人に向いている人
  • 銀行の支店に行きやすい場所に住んでいる
  • 平日の日中に時間をとりやすい
  • 書類の管理や連絡がまめにできる
  • 他の相続人から信頼されていて、お金の流れを報告できる

例えば、実家の近くに住む長女が代表になり、遠方の長男は郵送で書類を送るという分担もよくある形です。

「振り込まれたお金、いつ分けてくれるの?」
「全部の口座がそろったら、明細と一緒に送るね」

こんなふうに、代表者は受け取ったお金の行き先を説明できるようにしておきましょう。通帳のコピーや計算メモを残しておくと、後でもめずに済みます。

他の相続人の分はどう集める?

代表者が1人で窓口に行く場合でも、他の相続人の書類は集める必要があります。

遠方の兄弟とは、書類を郵送でやりとりすれば大丈夫です。銀行から受け取った相続届の用紙を送り、署名と実印をもらって返送してもらいます。

『委任状を書いてもらえば、署名はいらないのでは?』と思うかもしれません。ただ、委任状を使う場合も、委任した人の実印と印鑑証明書が要るのが基本です。書式は銀行ごとに違うので、最初に確かめておきましょう。

戸籍は、法務局で「法定相続情報一覧図の写し」を無料で取っておくと、複数の銀行で使い回せて便利です。

1人で引き出せる仮払い制度とは?

話し合いがまとまる前でも、相続人が1人で引き出せるお金があります。預貯金の仮払い制度です。

1つの銀行ごとに「相続開始時の預金額×3分の1×その人の法定相続分」まで、上限150万円で払い戻しを受けられます。

例えば、口座に900万円あり、相続人が子3人のケースです。子1人の法定相続分は3分の1なので、900万円×3分の1×3分の1で100万円まで引き出せます。

ただ、仮払いで受け取った分は、後で遺産を分ける時に先にもらった分として差し引かれます。葬儀代などに使ったら、領収書をとっておきましょう。

遺産が多い時は相続税の申告も

預金の他に自宅や株があると、相続税の申告が必要になることがあります。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、相続人が子2人なら4,200万円です。

申告の期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。相続人が遠方に分かれている・土地がある・口座がいくつもある。こんなケースは、代表者1人で抱え込まずに専門家に頼むと楽になります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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窓口に何回行くかは銀行の相続手続きの回数の記事で、取り分は家族構成から取り分を計算する方法で確かめてみてください。

よくある質問

代表相続人は長男でないといけませんか?

決まりはありません。相続人の誰がなってもかまいません。銀行に行きやすく、お金の流れを他の相続人に報告できる人が向いています。

代表者が1人で窓口に行く時、他の相続人の印鑑証明書は要りますか?

原則として要ります。相続届への署名と実印、印鑑証明書を、相続人全員分そろえるのが基本です。必要な書類は銀行ごとに確かめてください。

話し合いの前に、1人で預金を引き出すことはできますか?

仮払い制度を使えば、1つの銀行ごとに上限150万円まで、相続人が1人で払い戻しを受けられます。

まとめ

この記事の要点
  • 代表相続人を1人決めれば、窓口に行くのはその人だけでよい
  • 他の相続人の署名・実印・印鑑証明書は原則として全員分要る
  • 遺言執行者がいれば、執行者が手続きを進められる
  • 遠方の相続人とは郵送で書類をやりとりすれば大丈夫
  • 話し合いの前でも、仮払い制度で上限150万円まで1人で引き出せる
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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