公正証書とは?遺言や遺産分割協議書を公正証書にする意味と費用感

公正証書を相続で使う意味と使い方をケースで確認する記事のアイキャッチ

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遺言や遺産分割協議書について調べると、「公正証書にしておくと安心」とよく言われますよね。『でも、わざわざ公証役場に行くほどのこと?』と迷う方も多いはずです。

結論から言うと、後でもめそうな約束や、思いどおりに実現したい遺言ほど公正証書にする意味があります。この記事では、相続で公正証書を使う場面と、手数料の決まり方をケースで見ていきます。

目次

兄が代償金を分割で払う約束、公正証書にした方がいい?

このケースの答え

実家を兄が相続し、弟に代償金を分割で払う。こんな約束は公正証書にしておく意味が大きいケースです。「払わなかったら強制執行を受けても構わない」という一文を入れておけば、支払いが止まった時に裁判をしなくても差し押さえの手続きに進めます。

公正証書とは、公証人が作る公文書のことです。公証人は法務大臣に任命された人で、全国の公証役場にいます。

自分たちで作った書類と比べると、公正証書には次のような強みがあるんです。

  • 公証人が本人確認をして作るので、「勝手に作られた」と争われにくい
  • 原本が公証役場に残るので、なくしたり書き換えられたりしにくい
  • 作った日付が確定日付になる
  • お金の支払いの約束なら、強制執行できる形にしておける

日付の証拠だけがほしい時は、もっと手軽な方法もあります。違いは確定日付の付け方と費用で確かめてみてください。

遺産分割協議書は、どんな時に公正証書にする?

遺産分割協議書は、相続人全員が署名・押印していれば、公正証書でなくても有効です。銀行の手続きや相続登記にもそのまま使えます。

公正証書にするかどうかは、「後で約束が守られないおそれがあるか」で考えると分かりやすいですよ。

ケース公正証書にする?理由・注意
預金を分けて、その場で全部受け取って終わりなくても困りにくい後から払う約束が残らない
実家を兄が取り、弟に代償金を分割で払う公正証書にする意味が大きい支払いが止まった時に強制執行できる形にしておける
相続人の1人が、他の相続人に毎月お金を渡す公正証書にする意味が大きい長く続く約束ほど、守られなくなるリスクがある
相続人どうしの仲が悪く、合意の有無で争いそう検討の価値あり公証人が本人の意思を確かめて作るので争いにくい

例えば、実家を継いだ兄が、弟に代償金を毎年払う約束をしたケースです。

「ちゃんと払うから、紙に書くだけで十分だろう」

「何年も続くから、念のため公正証書にしておこうよ」

兄弟の関係を疑うためではなく、お互いが安心するための手段と考えると話しやすいはずです。

遺産分割協議書と遺言について、公正証書にするかどうかをケースごとに分けた分岐表

遺言は自筆と公正証書、どちらがいい?

遺言書でも、公正証書にするかどうかで扱いが変わります。代表的な2つを比べてみましょう。

比べるところ自筆証書遺言公正証書遺言
作り方全文・日付・氏名を自分で書いて押印公証役場で公証人が作る。証人2人が必要
家庭裁判所の検認必要(法務局の保管制度を使えば不要)不要
費用自分で書けばかからない。法務局で保管するなら1通3,900円公証人の手数料がかかる
向いているケース財産が少なく、内容がシンプル財産が多い、相続人が多い、もめそう

公正証書遺言は検認がいらないので、亡くなった後すぐに手続きに使えるんです。ただ、財産が預金だけで相続人も1人なら、自筆で十分なことも。

公正証書の手数料はどう決まる?

公正証書の手数料は、公証人手数料令という政令で決まっています。事務所ごとに自由に決める料金ではないので、どこの公証役場でも計算の仕方は同じです。

手数料は、約束する財産の額(目的の価額)が大きいほど高くなります。遺言の場合は、遺言ならではの加算もあります。

具体的な金額は財産の中身で変わるので、作る前に公証役場で見積もりをもらっておきましょう。証人を頼む人がいない時に、どうすればよいかも相談できます。

公証役場に行く前にそろえておくもの
  • 財産の一覧(預金の残高、不動産の固定資産税評価額など)
  • 誰に何を渡すか、誰が何を払うかの案
  • 相続人の戸籍や、本人確認の書類
  • 不動産があれば登記簿の内容

財産に土地や自社株があって評価が必要。代償金の額を相続税の計算と合わせて決めたい。そんなケースは、協議書や遺言の中身を固める段階から税理士に相談すると楽です。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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亡くなった人と相続人の呼び方が書類で混ざると、公証役場でも聞き返されがちです。被相続人と相続人の違いを書類の記入例で確認してから案を作ってみてください。手数料の根拠は公証人手数料令(e-Gov法令検索)で見られます。

よくある質問

公正証書とはどういう意味ですか?

公証人が作る公文書のことです。原本が公証役場に残り、作った日付は確定日付になります。お金の支払いの約束なら、強制執行できる形にしておけます。

遺産分割協議書は公正証書にしないと効力がありませんか?

いいえ、相続人全員が署名・押印していれば公正証書でなくても有効です。代償金を分割で払うなど、後に約束が残る時に公正証書にする意味があります。

公正証書の手数料はいくらですか?

公証人手数料令で決まっていて、財産の額が大きいほど高くなります。遺言には加算もあるので、作る前に公証役場で見積もりをもらってください。

まとめ

この記事の要点
  • 公正証書は公証人が作る公文書で、原本が残り、日付は確定日付になる
  • 遺産分割協議書は公正証書でなくても有効。分割払いなど約束が残る時に向いている
  • 公正証書遺言は検認が不要で、証人2人が必要
  • 手数料は公証人手数料令で決まり、財産の額で変わるので事前に見積もりを
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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