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自営業だった夫が亡くなり、『会社員じゃなかったから、遺族年金はほとんど出ないのでは?』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、国民年金だけの夫でも、子の年齢や結婚していた年数によって受け取れるお金があります。この記事では、家族の状況ごとに何がもらえるのかを見ていきます。
わが家の場合、妻は何をもらえる?
高校生以下の子がいれば「遺族基礎年金」を受け取れます。子がすでに大人なら、婚姻10年以上などの条件を満たすと「寡婦年金」か「死亡一時金」のどちらかを選びます。夫がすでに老齢基礎年金を受け取っていた場合は、寡婦年金も死亡一時金も出ません。
国民年金の遺族向けのお金は3種類あります。ただ、全部をもらえるわけではないんです。
どれが当てはまるかは「子がいるか」「結婚して何年か」「夫が年金を受け取り始めていたか」で決まります。
| ケース | 受け取れるお金 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 妻と高校生の子1人が残された | 遺族基礎年金 | 子が18歳になった年度の3月31日までは対象。この場合、死亡一時金は出ない |
| 子は独立、妻は50代で婚姻10年以上 | 寡婦年金か死亡一時金のどちらか | 夫の保険料の納付・免除期間が10年以上などの条件あり |
| 子なし、結婚して5年 | 死亡一時金 | 婚姻10年未満なので寡婦年金は対象外 |
| 夫が65歳を過ぎて老齢基礎年金を受け取っていた | 未支給年金のみ | 寡婦年金も死亡一時金も出ない |

高校生以下の子がいる時は、年金でいくら?
例えば、夫が亡くなり、妻と高校1年生の子1人が残されたケースです。
遺族基礎年金は「子のある配偶者」か「子」が受け取る年金です。ここでいう子は、18歳になった年度の3月31日までの子か、20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子を指します。
令和8年4月分からの年金額は、昭和31年4月2日以後生まれの配偶者なら847,300円に子の加算額がつきます。子の加算は1人目と2人目が243,800円ずつ、3人目からは81,300円ずつです。
| 家族のケース | 年金額(年額) |
|---|---|
| 妻と子1人 | 847,300円+243,800円=1,091,100円 |
| 妻と子2人 | 847,300円+243,800円×2=1,334,900円 |
『子どもが高校を卒業したら、どうなるの?』と気になりますよね。
子がすべて年度末の年齢に達すると、遺族基礎年金は止まります。この点は先に知っておくと、家計の見通しを立てやすいです。
最新の金額と要件は日本年金機構の遺族基礎年金のページで確認できます。
子が独立している時は、寡婦年金と死亡一時金のどっち?
子がすでに社会人の場合、遺族基礎年金は出ません。ここで候補になるのが寡婦年金と死亡一時金です。
寡婦年金は、次の条件を満たす妻が60歳から65歳になるまで受け取れる年金です。
- 夫に国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間と免除期間が10年以上ある
- 夫と10年以上続けて婚姻関係にあった(事実婚を含む)
- 夫に生計を維持されていた
- 夫が老齢基礎年金・障害基礎年金を受けたことがない
- 妻が老齢基礎年金を繰り上げて受け取っていない
金額は、夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金の4分の3です。
死亡一時金は、夫が第1号被保険者として保険料を36か月以上納めていて、年金を受けずに亡くなった時に出る一時金です。金額は納めた月数に応じて12万円から32万円で、付加保険料を36か月以上納めていれば8,500円が加算されます。
両方の条件を満たしても、もらえるのはどちらか一方だけなんです。
「一時金をもらって終わりにした方が楽かな」
「60歳まで待てるなら、寡婦年金の方が受け取る総額は多くなることもあるよ」
こんな会話をする家庭もあると思います。妻の年齢や夫の納付期間で有利な方が変わるので、年金事務所で両方の見込み額を聞いてから決めてみてください。
なお、死亡一時金を請求できるのは死亡日の翌日から2年です。
相続税や相続の手続きとはどう関係する?
ここは安心してほしいところです。遺族年金・未支給年金・死亡一時金は、相続税の対象になりません。
遺族年金には所得税もかかりません。ただし、未支給年金は受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。
『夫が年金を受け取っていたケースは何も出ないの?』という方は、未支給年金を確認してみてください。亡くなった月までの年金で、まだ振り込まれていない分を遺族が請求できます。時効は5年です。
夫の預金や自宅を誰がどれだけ相続するかは、年金とは別に考えます。取り分の計算は親の遺産を自分はいくらもらえるかの計算方法、夫の口座の手続きはゆうちょ銀行の相続手続きにかかる日数が参考になります。
夫が生命保険に入っていたケースは、生命保険金を受け取るまでの流れも合わせて見ておきましょう。
自宅や事業用の土地がある、生命保険金と預金を合わせると基礎控除を超えそう。こんなケースは相続税の申告が必要か、早めに税理士に確認すると安心です。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
請求はどこでしますか?
住所地の市区町村の窓口か年金事務所です。どちらで受け付けるかは受け取るお金やケースで変わるので、事前に電話で確認しておくとスムーズです。
寡婦年金は何歳から受け取れますか?
妻が60歳から65歳になるまでの間に支給されます。夫が亡くなった時に妻が50代なら、60歳になってから支給が始まります。
死亡一時金は相続税の申告に入れますか?
入れません。遺族年金・未支給年金・死亡一時金は相続税の対象外です。
まとめ
- 高校生以下の子がいれば遺族基礎年金。妻と子1人なら年1,091,100円(令和8年4月分から)
- 子が独立していれば、条件しだいで寡婦年金か死亡一時金のどちらか
- 寡婦年金は婚姻10年以上などの条件つきで、60歳から65歳まで
- 死亡一時金は12万円から32万円で、請求は2年以内
- 夫が老齢基礎年金を受けていたら、出るのは未支給年金だけ




