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親が亡くなって、葬儀や役所の手続きに追われている。「申請すればもらえるお金がある」と聞いたけれど、何をどこに出せばいいのか分からない、という方も多いはずです。
結論から言うと、もらえるお金は親が入っていた健康保険と年金の種類で決まります。しかも、多くは自分から申請しないと受け取れません。
この記事では、親の保険や年金のケース別に、もらえるお金と申請先を一覧で見ていきます。
親が亡くなったら、市役所でどんなお金がもらえる?
親が国民健康保険か後期高齢者医療制度に入っていたなら、葬儀をした人は市区町村に「葬祭費」を請求できます(2年以内)。亡くなる前の医療費や介護費が上限を超えていれば、高額療養費や高額介護サービス費の払い戻しもあります。年金を受け取っていた親なら、亡くなった月までの未支給年金も請求できます。
これらは、死亡届を出しただけでは自動で振り込まれないものがほとんどです。
『役所で一度に教えてもらえるのでは?』と思いますよね。
実は、窓口の担当課が保険・介護・年金で分かれていて、案内の書類が後から郵送で届くこともあるんです。届いた封筒は、中身を確認せずに捨てないようにしておきましょう。
親の保険と年金で、もらえるお金が変わる
| ケース | もらえる可能性があるお金 | 申請先・注意 |
|---|---|---|
| 国民健康保険・後期高齢者医療に入っていた親 | 葬祭費 | 市区町村。葬儀をした人(喪主など)が請求。2年以内 |
| 会社の健康保険に入っていた親(会社員) | 埋葬料 | 勤め先の健康保険(協会けんぽや健康保険組合)。2年以内 |
| 入院していて医療費が高額だった親 | 高額療養費の払い戻し | 加入していた健康保険。相続人が請求する |
| 介護サービスを使っていた親 | 介護保険料の還付、高額介護サービス費 | 市区町村の介護保険の窓口 |
| 年金を受け取っていた親 | 未支給年金 | 年金事務所など。生計を同じくしていた遺族が請求。5年の時効 |
| 国民年金の保険料を払い、年金を受け取る前に亡くなった親 | 死亡一時金 | 年金事務所・市区町村。2年の時効 |
葬祭費の金額は、市区町村ごとに決まっています。親が住んでいた市区町村のホームページか窓口で確認してみてください。

それぞれのお金は、どう申請する?
申請の流れは、どのお金もだいたい同じです。
- 親の保険証、介護保険証、年金証書、通帳を手元に集める
- 市区町村の窓口で、資格喪失の届出と一緒に「ほかに請求できるものはあるか」を聞く
- 葬祭費・高額療養費・介護保険の還付の申請書を出す
- 年金事務所で、年金の受給停止と未支給年金・死亡一時金の請求をする
- 振込先の口座(請求する人の名義)を指定する
健康保険・介護保険の資格喪失の届出は、国保・後期高齢者医療なら14日以内です。この届出の時に、葬祭費などの申請もまとめて済ませると、何度も役所に行かずに済みます。
葬祭費は、葬儀をした人が請求する
葬祭費は、葬儀を行った人に支払われます。申請の時は、葬儀をした人が分かる会葬礼状や葬儀の領収書を求められることが多いです。
例えば、こんなやりとりになることも。
「喪主は兄なんですが、私が手続きに来ても大丈夫ですか?」
「葬儀をされた方の口座への振込になるので、お兄さまの通帳か口座番号を確認させてください」
高額療養費・介護保険の還付は、少し後で通知が来ることも
亡くなる前の数か月に入院していた場合、医療費の自己負担が上限を超えていることがあります。
払い戻しの案内は、数か月たってから届くこともあります。親の住所あての郵便物は、転送の手続きをしておくと見落としを防げます。
介護保険料は、亡くなった月までで計算し直され、払いすぎた分が戻ることがあります。これも案内が届いてから相続人が手続きをします。
年金事務所で請求できるお金
年金を受け取っていた親が亡くなったら、年金の受給停止の手続きが要ります。期限は厚生年金で10日以内、国民年金で14日以内です。
そのとき一緒に請求したいのが、未支給年金です。
年金は後払いなので、亡くなった月の分までがまだ支払われていない状態になっています。この分を、生計を同じくしていた遺族が請求できるんです。
| ケース | 請求できるお金 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 年金を受け取っていた親が亡くなった | 未支給年金 | 生計を同じくしていた遺族が請求。5年の時効 |
| 国民年金の保険料を納めた月数が36月以上あり、年金を受け取る前に亡くなった | 死亡一時金(12万円から32万円) | 遺族基礎年金を受けられる時は支給されない。2年の時効 |
| 会社員として厚生年金に入っていた親が亡くなった | 遺族厚生年金 | 生計を維持されていた遺族が対象 |
遺族厚生年金の手順は、遺族厚生年金を請求する手順と持っていく物で詳しく見ています。
『未支給年金って、相続財産になるの?』と気になりますよね。
未支給年金・死亡一時金・遺族年金は、相続税の対象外です。ただし未支給年金は、受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。
亡くなった人の準確定申告で戻るお金もある
親が年金や給与から所得税を天引きされていた場合、準確定申告をすると税金が戻ることがあります。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。
高額な医療費を払っていたなら、医療費控除で還付が増えることも。出し方は準確定申告を家族が出す時の流れを見てみてください。
もらえるお金と相続税の関係は?
ここが見落としやすいところです。
高額療養費の払い戻しや介護保険料の還付、準確定申告の還付金は、亡くなった親の分として戻るお金です。相続財産として扱われることがあるので、相続税の申告が要る家庭では計上が必要か確認しておきましょう。
一方で、葬祭費や埋葬料は、葬儀をした人が受け取るお金として扱われます。
| ケース | 相続税の申告で気をつけること | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 遺産が基礎控除以下(相続人2人なら4,200万円以下) | 相続税の申告は不要 | ただし配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って0円になる時は申告が要る |
| 遺産が基礎控除を超える | 還付金や払い戻しも財産に入れるか確認する | 葬式費用は差し引けるが、香典返しや四十九日の法要の費用は差し引けない |
葬式費用は遺産から差し引けるので、葬儀の領収書は取っておくと役に立ちます。
自宅や預金があって基礎控除を超えそうで、還付金や葬式費用の扱いを含めて申告をまとめて任せたいケースなら、税理士に相談すると手間が減ります。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
葬祭費の申請を忘れていました。今からでも間に合いますか?
葬祭費の請求は2年以内です。期間内なら、親が住んでいた市区町村で申請できます。
親と別に暮らしていましたが、未支給年金は請求できますか?
未支給年金を請求できるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族です。別居でも仕送りなどで生計を同じくしていた場合に認められることがあるので、年金事務所で確認してみてください。
市役所の手続きは、委任状があれば代わりの人でもできますか?
多くの手続きは委任状で代理の人が行えます。ただ、振込先は請求する人の口座になるのが基本です。必要な書類は窓口ごとに違うので、事前に問い合わせておくと安心です。
まとめ
- もらえるお金は、親が入っていた健康保険と年金の種類で決まる。多くは申請しないと受け取れない
- 国保・後期高齢者医療なら葬祭費、会社の健康保険なら埋葬料。どちらも2年以内に請求する
- 高額療養費や介護保険料の還付は、後から案内が届くこともある
- 年金を受け取っていた親なら未支給年金を請求できる。相続税の対象外だが所得税の対象
- 還付金は相続財産に入ることがあるので、相続税の申告がある家庭は確認しておく





