当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
両親のどちらも亡くなり、残された財産を兄弟3人で受け継ぐ。財産が5億円ほどあると『税金はいくらになるんだろう』と気になりますよね。
結論から言うと、子供3人で遺産5億円を相続するケースの相続税は合計1億2,979万9,200円です。この記事では、その数字がどう出てくるかと、1人あたりの負担を見ていきます。
子供3人で遺産5億円なら相続税はいくら?
相続人が子3人なら基礎控除は4,800万円です。課税価格の合計5億円から引くと課税遺産総額は4億5,200万円、相続税の総額は1億2,979万9,200円になります。法定相続分どおり3分の1ずつ分けると、1人4,326万6,400円の納付です。
配偶者がもういないので、子3人がそれぞれ3分の1ずつの法定相続分を持ちます。子は一親等の血族なので2割加算はありません。
計算の流れを全部並べると、こうなります。
| 計算の段階 | 金額 |
|---|---|
| 課税価格の合計 | 5億円 |
| 基礎控除(3,000万円+600万円×3人) | 4,800万円 |
| 課税遺産総額 | 4億5,200万円 |
| 1人分の法定相続分(3分の1) | 1億5,066万6,000円 |
| 1人分の税額(税率40%・控除額1,700万円) | 4,326万6,400円 |
| 相続税の総額(3人分) | 1億2,979万9,200円 |
| 各人の納付額(3分の1ずつ取得) | 4,326万6,400円ずつ |

1人分の取り分が1億5,066万6,000円なので、速算表では「2億円以下 40%」の段に入ります。ここが5億円・子3人ならではの位置です。
兄弟で取り分が違ったら、税金はどう変わる?
『長男が家を継ぐから、取り分は同じじゃない』という家も多いはずです。実は、分け方を変えても3人の合計額は変わりません。総額を取得した割合で割り振るだけだからです。
| ケース | 子1 | 子2 | 子3 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 3分の1ずつ | 4,326万6,400円 | 4,326万6,400円 | 4,326万6,400円 | 1億2,979万9,200円 |
| 子1が半分、残りを2人で | 6,489万9,600円 | 3,244万9,800円 | 3,244万9,800円 | 1億2,979万9,200円 |
多く取った人は、そのぶん税金も多く払います。不動産を多く受け取った人ほど、現金で払う分が重くなる点は気をつけておきましょう。
「自宅を継ぐと、税金を払うお金が足りないかも」<br>「預金を多めに回すか、延納や物納も含めて早めに考えておこう」
相続税は原則として現金一括で納めます。期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
配偶者がいた時や、遺産額が違う時と比べると?
『母が先に亡くなっていなければ、もっと安かったの?』という疑問はもっともです。ここが大事なところです。同じ5億円でも、配偶者が先に亡くなっているかどうかで税額は大きく変わります。
| ケース | 基礎控除 | 相続税の総額 | 納付額の合計 | 理由・注意 |
|---|---|---|---|---|
| 子3人(このケース) | 4,800万円 | 1億2,979万9,200円 | 1億2,979万9,200円 | 配偶者の税額軽減が使えない |
| 配偶者と子3人(法定相続分どおり) | 5,400万円 | 1億1,924万9,700円 | 5,962万4,700円 | 配偶者の取得分は0円 |
| 子2人 | 4,200万円 | 1億5,210万円 | 1億5,210万円 | 人数が減ると基礎控除も税率も不利 |
配偶者と子3人のケースは、いわば一次相続です。そこで配偶者が多めに受け取ると、配偶者が亡くなった時の二次相続で今回のような計算になります。今まさに子3人で相続する方は、二次相続の場面にいるということなんです。
財産の評価が変わると、税額も動きます。
| 課税価格の合計 | 課税遺産総額 | 相続税の総額 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 4億円 | 3億5,200万円 | 8,979万9,600円 | 2,993万3,200円 |
| 5億円 | 4億5,200万円 | 1億2,979万9,200円 | 4,326万6,400円 |
| 6億円 | 5億5,200万円 | 1億6,980万円 | 5,660万円 |
例えば、亡くなった親と同居していた子が自宅の土地を相続すると、小規模宅地等の特例で330㎡まで評価を80%減らせます。財産の中で土地の比重が大きい家ほど、課税価格の合計が下がる余地があります。要件を満たすかは税理士に確認を。
生命保険金があれば、500万円×3人で1,500万円までは非課税です。債務や葬式費用も差し引けます。
- 土地を路線価方式などで正しく評価したか
- 小規模宅地等の特例が使える土地はないか
- 子や孫の名義になっている預金(名義預金)はないか
- 亡くなる前の贈与で加算されるものはないか
- 10か月以内に払う現金を3人とも用意できるか
計算の進め方は家族構成と財産を入れて相続税を自分で計算する方法で、兄弟2人の場合は子2人で5億円を相続するケースで確かめてみてください。
土地や自社株など評価が難しい財産がある場合や、3人の取り分と納税資金の調整が必要な場合は、税理士にまとめて頼むと楽です。このケースは取り分の多くに40%の税率がかかるので、評価の差がそのまま税額に響きます。
税理士ドットコム
わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)
よくある質問
兄弟の1人が相続放棄したら、基礎控除は減りますか?
減りません。基礎控除の人数は放棄した人も含めて数えるので、子3人なら4,800万円のままです。
兄弟の1人がすでに亡くなっている場合はどうなりますか?
その子(亡くなった人の孫)が代わりに相続人になります。代襲相続した孫には2割加算がかかりません。
申告期限までに遺産分割がまとまらない時は?
法定相続分で仮に申告し、申告期限後3年以内の分割見込書を出しておくと、分割後に小規模宅地等の特例を受けられます。
まとめ
- 子3人で遺産5億円なら、基礎控除4,800万円・課税遺産総額4億5,200万円
- 相続税の総額は1億2,979万9,200円、3分の1ずつなら1人4,326万6,400円
- 分け方を変えても3人の合計額は同じで、多く取った人の負担が増える
- 配偶者がいた一次相続より、配偶者の税額軽減が使えない分だけ重い
- 小規模宅地等の特例や生命保険金の非課税枠で課税価格が下がる余地がある




